今回はBTABoKのオペレーティングモデルの層にある品質保証 (Quality Assuarance) について、見ていきたいと思います。
以下にBTABoKの品質保証の章立てと内容のサマリを示します。
品質保証は言葉はシンプルですが、業種業界ごとの法的要求事項や求められる専門知識も多岐に渡ります。そのため、アーキテクトは1人または複数の品質保証の専門家や第三者のアーキテクトと協調しながら検証と妥当性の確認 (Verification & Validation, 以下 V&V) 実施することが求められます。
ITプロジェクトの場合、ソフトウェアの単体テストや結合テスト、総合テストなどを経て運用開始されますが、品質保証はテスト段階で確認するのではなく、設計段階から作り込むことが必要です。その考え方としてV&Vは有効ですし、その中で用いられるツール (例:トレーサビリティマトリクス) などを活用することで要求者と提供者のコミュニケーションも円滑に進み、要求変更の影響度も把握しやすくなります。
私自身、以前はIT構想企画から要件定義、設計、実装、テスト、運用開始後のフォローまでを担当することが多く、品質保証を意識する機会は多くありましたが、ここ最近はIT構想企画に軸足を置いて仕事をしていることもあり、品質保証の重要性に対する意識が薄まっているように感じます。
今回のコラムを書くにあたって品質保証について改めて見つめなおすことができました。品質保証に関する専門書を読むのは大変ですが、BTABoKは網羅的かつ簡潔にまとめられているのでアーキテクトとして理解を深める第一歩としてはちょうどよいと思います。
ご一読いただきありがとうございました!
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